今後の研究の推進方策 |
【平成26年度】種々の環境水のレジオネラ汚染分布実態についてアメーバ共培養法を用いて明らかにするために、次の1)~3)の項目について実施する。H26年度に実施予定の試料に加え、研究中止期間のH25年度に採取予定であった試料もを含めて実施する。 1) アメーバ共培養法を用いた環境水からのレジオネラ検出-レジオネラ症の感染源となり得る浴槽水、冷却塔水など環境水濃縮試料から、アメーバ共培養法、PCR法などによりレジオネラを検出する。得られたPCR産物について、ダイレクトシークエンス法により塩基配列を解読しGenebankのデータを用いた相同性検索や分子系統樹により遺伝子解析を行う。2) リアルタイムPCR法によるアメーバ共培養法でのレジオネラ増殖確認-環境水濃縮試料と、アメーバ共培養後の環境水濃縮試料それぞれについて、レジオネラ特異遺伝子を標的としたリアルタイムPCR法により定量的にレジオネラを検出し、アメーバ共培養法によるレジオネラの増殖を確認する。3)L. pneumophilaを用いたSequence-Based Typing (SBT法)による遺伝子型別手法の確立-申請者らが保有しているL. pneumophilaを用いて、European Working Group for Legionella Infections (EWGLI)が提唱する方法によりflaA, pilE, asd, mip, mompS, proA, neuAの7つの遺伝子の一部領域の塩基配列を決定し、遺伝子型別手法の確立を行う。 【平成27年度】平成26年度と同様に1)~2)の項目について実施する。加えて、アメーバ共培養法により検出したL. pneumophilaについて、前年度までに確立したSBT法により遺伝子型別を行う。 【平成28年度】最終年度であるH28年度には、SBT法により得られたL. pneumophilaの遺伝子型について、環境水種別や棲息環境との関連性について解析を行う。 これらについて、得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。
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