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2013 年度 実施状況報告書

網羅的迅速病原体遺伝子検出法の開発と公衆衛生への応用の評価

研究課題

研究課題/領域番号 24590843
研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

高橋 和郎  大阪府立公衆衛生研究所, その他部局等, その他 (10171472)

研究分担者 左近 直美  大阪府立公衆衛生研究所, その他部局等, 研究員 (50291216)
倉田 貴子  大阪府立公衆衛生研究所, その他部局等, 研究員 (70435890)
キーワード感染症 / 病原体 / 迅速診断法 / 薬剤耐性
研究概要

平成25年度は小児マイコプラズマ(Mp)感染症患者において、マクロライドに対する感受性菌あるいは耐性菌に感染した患者における臨床像を比較検討した。
対象:LAMP法とQプローブ法でマイコプラズマ肺炎と診断された小児100名
方法:Qプローブ法:マイコプラズマに対してマクロライド感受性か耐性かを50分以内に診断する方法 結果:100例中83例(83%)がマクロライド耐性Mp感染であった。耐性菌と感受性菌肺炎において、年齢、性、入院病日、CRP値に有意さは認めなかったが、末梢血白血球数は耐性菌肺炎群の方が高値であった。耐性菌肺炎群の50例にマクロライドが投与され47例が無効であった。受診後に投与された抗生剤は耐性菌肺炎群ではミノマイシン/マクロライド/トスフロキサシンが62/9/9例で、有効例は59(95%)/6(67%)/6(67%)であった。解熱までの期間はミノマイシン 1+-0.2日、マクロライド 2+-0.2日でミノマイシンでは有意に短かった。感受性菌肺炎群ではどの抗生剤も有効であった。結論:Mp肺炎患者由来のMpのマクロライド耐性率は約80%と高く、マクロライドは無効で有り、ミノマイシンが有効であった。Qプローブ法により迅速に外来で1時間以内にマクロライド耐性の有無を診断することにより、有効な抗生剤の選択が可能となり治療期間の短縮が可能となることが大いに期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度は平成24年度に引き続いてマイコプラズマ感染症に対して迅速に薬剤耐性の有無を診断する検査法を応用して貴重な臨床疫学知見が得られ、学会発表を行い、現在、成果を研究論文として発信する準備を行っている。また、食中毒細菌を網羅的に高感度で検出する診断法を作製中で、一部の細菌では高感度な検出が可能となっている。しかし、臨床検体を用いての検証の段階には入っていない。

今後の研究の推進方策

平成26年度は食中毒細菌5種類の同時網羅的迅速診断法を早期に確立し、臨床検体を用いてその性能評価を行う。また、インフルエンザウイルスや感染性胃腸炎の原因ウイルスに対してもQプローブ法を確立していく計画である。

次年度の研究費の使用計画

臨床検体を用いての検証の段階に入れなかったので、検証に必要な消耗品および人件費などの予算は次年度に使用する為。
臨床検体を用いての検証に必要な消耗品の購入および人件費などに使用する予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小児のマクロライド耐性マイコプラズマ肺炎の臨床像の検討2013

    • 著者名/発表者名
      高野智子、田尻 仁、高橋 和郎
    • 学会等名
      日本感染症学会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      20130610-20130612

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公開日: 2015-05-28  

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