目的:高齢者の胸郭特性を明らかにするためにラットを用いた生体工学的研究を行い、さらに人体有限要素モデルを用いて人への応用を試みる。方法:台上で腹臥位にした高齢ラットに加速度を作用させ胸骨部、脊椎部の加速度を経時的に測定した。この結果を人体有限要素モデルに適用し、類似の応答が得られかを確認した。結果:人体胸郭の変形挙動が確認できた。スケーリングの手法を用いて、ラットで計測された加速度値を外挿したところ、人における傷害値と矛盾しなかった。考察:動物実験、人体有限要素モデルを用いた衝撃シミュレーションを行うことで、人体の胸郭剛性が評価できるとおもわれる。
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