今後の研究の推進方策 |
1.高齢者に普遍的な食後高血糖モデルの検討及び高グルコース下細胞老化機序の解明, 性差,アジア人(日本人)の特徴も踏まえ、海外調査で得た東アジア人の遺伝子変異(主任:Life Sci.09, Arch Ger Ger10等),厚生労働科研(主任)で得た後期高齢糖尿病患者の動脈硬化の特徴(Diab Care09等)を応用し、estrogen, BNP, NO, HDL-Cを検討する。 2.高齢者動脈硬化治療への有用性の動物モデルでの証明, 高齢者動脈硬化症進行を予防する細胞老化制御療法を検討する。24年度に用いた催動脈硬化マウスと共に、進行動脈硬化病変をもつ加齢動物モデルとして ①長期飼育2型糖尿病マウス、④同ストレプトゾトシン負荷糖尿病ラット等にて検討する。投与法は24年度に行った病期別の血管内皮,マクロファージ等の細胞老化を制御するtelomerase, estrogen, NO、p51等の老化関連物質(siRNA,拮抗剤等を含む)を試みる。 3.surrogate markerによるヒトでの治験。本邦高齢者健康長寿を目的とし検討する。従前の基盤研究B,厚生労働科研臨床研究で得た、東アジア人遺伝子変異(eNOSとHDL・TG, estrogen受容体とBNP,FactorVIIとHDL), 及び後期高齢糖尿病患者動脈硬化の特徴(HDL, LDL/HDL比)を踏まえmarkerを検討する。血液よりのテロメア長測定はサザンブロッテイング測定を確立し一定量同時測定が可能である。老化関連βガラクトシダーゼ活性を血液由来単球で検討する。厚労省研究等で後期高齢者への女性ホルモン補充療法等を施行し、血中のNO代謝活性をあげる目的でL-citrulline/L-arginine cycle活性化製剤等の特許(国内取得,海外申請中)をとり臨床試験に同意頂いた高齢者もおられるので、ご協力を頂く。
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