研究課題
高齢者健康長寿を目的に、血管内皮機能制御を伴う細胞老化制御療法の生活習慣病治療への応用を目指した。1. 高齢者に普遍的な食後高血糖(耐糖能異常)モデルの検討及び高グルコース下細胞老化機序を解明した。細胞老化は一般にはテロメア長の短縮を伴うreplicative senescenceを示すが,食後高血糖モデル/間歇高血糖モデルではstress induced senescenceを示し、内皮機能はNO作用の減弱以上に活性酸素上昇の影響を大きく受け,その機序としてNADPH oxidaseのp22phoxの影響を受けている事が明らかになった(PLOS ONE 2015).2. 抗老化作用による動脈硬化抑制作用を示す物質を網羅的に検討すると、Ca拮抗剤の一部、肝X受容体、L-citrulline等が見出された(PNAS, PLOS ONE,BBRC2014)。3. 高齢者動脈硬化治療のモデルにおいて、細胞老化が動脈硬化形成に先行している事が明らかになり,モデル動物としてZDF:Zucker diabetic fatty ratの有用性が見出された。ヒトでの検討は後期高齢者テロメア長の報告がこれまで世界的にもほとんどない事から、特別養護老人ホーム入居要介護後期高齢者と健常及び糖尿病罹患後期高齢者及び非高齢者にサザンブロット法を改変し確立した手法にて老化指標マーカーでもあるtelomere長を測定し、NO代謝物濃度等の血管内皮機能を測定し比較検討を行った。
すべて 2015 2014 2012
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (10件) 産業財産権 (4件) (うち外国 3件)
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