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2012 年度 実施状況報告書

長期飢餓ストレスが及ぼすエピジェネティック変化メカニズムの解明と臨床応用への展開

研究課題

研究課題/領域番号 24590888
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

高倉 修  九州大学, 大学病院, 助教 (40532859)

研究分担者 河合 啓介  九州大学, 大学病院, 講師 (80325521)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードマイクロRNA / 長期飢餓ストレス / 神経性食欲不振症 / DNAメチル化異常
研究概要

<飢餓モデルマウス(Food restriction法)>1日食餌量を50%以上制限するとマウスの死亡率が高まり、実験への使用が困難である事が判明した。40%食餌制限であれば、死亡率は低く、十分な体重減少が得られた。また、ポジティブコントロールとしてウォーターアボイダンステストを1時間/日×10日間施行したマウスも作成し、海馬よりRNAを抽出した。
<TaqMan microRNA assaysを用いたmiRNAの定量>マイクロアレイ法を用い、長期飢餓ストレスによりmiRNAの発現が増加または低下する事を見いだした。それらは単独ではなく、多数存在し、かつ統計学的に有意であった。
統計学的に有意に発現変化したmiRNAすべて(約20個のmiRNA)についてTaqMan microRNA assaysを用い、リアルタイムRT-PCR法を施行し発現確認を行った。リアルタイムPCR法においても有意に発現が変化するmiRNAが同定されている。
< ターゲットの特定と機能解析>同定したすべてのmiRNAのターゲットmRNAをTarget scanを用いて予測した。すでに判明しているmiRNAのターゲットは脳神経の発育に重要な蛋白である可能性が示唆された。
以上、長期飢餓ストレスにより発現変化した複数のmiRNAの機能を明らかにする事を目的として研究を行った。飢餓ストレスにより後天的に発現変化するmiRNAの機能が推定され、神経性食欲不振症等の飢餓ストレス状態における新たな病態メカニズムの解明やバイオマーカーの開発という観点からも重要な知見が得られた。第15回アジア心身医学会ではベストポスター賞を受賞した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

重要な知見が得られているが、依然、評価が必要なmiRNAが残っている。その機能については無数に存在するためターゲットを絞り込む作業に時間を要していることが、やや遅れている要因として挙げられる。

今後の研究の推進方策

研究計画に従い、次年度はDNAのメチル化研究を中心に行っていく。
物品の購入についても、事前の計画を十分に行い、さまざまな側面から無駄のない様に努力していく。

次年度の研究費の使用計画

実験動物および実験試薬の購入に主に充当する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Specific miRNA expressions under chronic starvation stress in mouse hippocampus2013

    • 著者名/発表者名
      Shu Takakura
    • 学会等名
      第22回世界心身医学会
    • 発表場所
      リスボン
    • 年月日
      20130912-20130914
  • [学会発表] Chronic starvation stress alters microRNA expressions in mouse hippocampus2012

    • 著者名/発表者名
      Shu Takakura
    • 学会等名
      第15回アジア心身医学会
    • 発表場所
      モンゴル
    • 年月日
      20120824-20120825

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公開日: 2014-07-24  

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