研究課題/領域番号 |
24590895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
上山 敬司 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50264875)
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研究分担者 |
羽野 卓三 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90156381)
鶴尾 吉宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90207449)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | Stress |
研究概要 |
情動的ストレス負荷による交感神経系、循環器系の機能亢進に対する、延髄レベルの圧受容体反射の関与を検討するために、大動脈神経と頸動脈洞神経を除神経した圧受容体反射欠損モデルを作製し、循環生理学的および神経解剖学的手法を用いて、包括的に解析するため、大動脈神経と頸動脈洞神経除神経モデルを作成した。自由行動下の血圧と脈拍の変化を経時的に観察するため、telemetry systemを用いた。麻酔下で、開腹し、腹部大動脈にカニューレと送信機を挿入した。また同時に卵巣を摘除する(閉経後の女性のモデルとして)。 手術からの回復期間(2週間)後、覚醒、無麻酔下に不動化ストレスを行った。不動化ストレス負荷は、ラットを無麻酔で背臥位にして、粘着テープで四肢を固定する。心電図でST上昇の程度をモニターしつつ、telemetry systemで血圧の変化を観察した。ストレス負荷は最大2時間行い、ストレス終了後も血圧変化を観察した。大動脈神経と頸動脈洞神経を外科的破壊する。経口挿管後、イソフルランでガス麻酔し、両側の大動脈神経と頸動脈洞神経を外科的に切除する(除神経)。一部の動物では、大腿動静脈にカニューレを挿入し、フェニレフリンの静脈内投与を行い、圧受容体反射の消失を確認する。ガスを空気に変え、覚醒後抜管する。対照には、大動脈神経と頸動脈洞神経を露出するが、切除せず、そのまま縫合した。除神経後手術後3日目に再び、不動化ストレス負荷は、ラットを無麻酔で背臥位にして、粘着テープで四肢を固定する。心電図でST上昇の程度をモニターしつつ、telemetry systemで血圧の変化を観察した。ストレス負荷は最大2時間行い、ストレス終了後も血圧変化を観察した。除神経後に、心電図で1ST上昇がより顕著になった。また血圧と心拍数の上昇は、除神経により、より遷延する傾向があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Telemetry systemの手術、および除神経モデルの作成はでき、ストレス負荷後の、除神経による循環動態の変化の 観察ができた。しかし、まだ実施例が不十分であり、統計的有意差が出ていない。
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今後の研究の推進方策 |
循環実験を継続するとともに、当初の予定通り、c-Fos mappoingによる脳回路の検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
麻酔薬、動物、抗体などの消耗品に使う。また論文作成時の英文校正の依頼などにも用いる。
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