研究課題/領域番号 |
24590895
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
上山 敬司 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50264875)
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研究分担者 |
羽野 卓三 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90156381)
鶴尾 吉宏 徳島大学, 医学部, 教授 (90207449)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 神経解剖学 / 逆行性トレーサー / 圧受容体反射 |
研究実績の概要 |
本年度の目標は、圧受容体反射経路と情動的ストレスの回路で、共通する箇所を神経解剖学的手法で探索することである。前年度までに,圧受容体反射弓除神経群とsham群で、不動化(情動的)ストレスで変化する領域として、不確体や淡蒼縫線核が抽出された。本年度は、情動的ストレスの回路でより上位の自律神経系から影響され、また圧受容体反射経路からは上位に当たると考えられる分界条床核(BST)に注目し、その求心路を、逆行性トレーサーCholera toxin b subunit(CTb)をBSTに注入し、ストレス負荷を加え、CTbと神経興奮マーカーであるc-Fosとの二重染色を行い、詳細なmappingを行った。
CTbは、BSTでも、外側に注入された。主として同側の、腹側眼窩皮質(VO)、外側眼窩皮質(LO)、内側眼窩皮質(MO)、扁桃体(BLA)、海馬(CA3、CA1)、第一聴覚野(Aul )、背側第二聴覚野(AuV)、嗅内皮質(Ect)で多く陽性神経細胞を認めた。CTb とcFos二重陽性は、後傍正中・前傍外側・後傍外側扁桃体(BMP、BLA。BLP)、視床紐傍核(PT),前脳室周囲核(PVA)、中心内側視床核(CM)、中心傍視床核(PC)、脳室周囲線維組織(pv)、小細胞性背後側視床核(VPPC)、背内側視床核(VM)、前外側扁桃体尾部(AHiAL)、正中腹側視床核(MDM)、正中視交叉前核(MnPO)、内側手綱核(MHb)、被殻(CPu)、顆粒皮質(GI)、異顆粒皮質(DI)、無顆粒性島皮質(AIV、AIP)にみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
圧受容体反射経路と情動的ストレスの回路は想定以上に複雑であった。今回はBSTに注目したが、BSTは亜核が多数ある。今回は主に外側部の検討をしたが、圧受容体反射経路との関連は不明確であった。
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今後の研究の推進方策 |
圧受容体反射経路と情動的ストレスの回路で、共通する箇所を神経解剖学的手法で探索するため、BSTの他の亜核や、外側中隔核など、他の箇所に対象を広げて、神経解剖学的検討を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度からの在庫があったため、当該年度の補充がやや少なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
発表や論文投稿の諸費用がかかる予定である。逆行性トレーサーCholera toxin b subunit(CTb)の劣化による標識率の低下が考えられ、早期に輸入、補充する必要がある。
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