研究実績の概要 |
平成26年度は、前年度までの結果を踏まえ実験を進めた。大脳白質病変群(W群), コントロール群(C群)の血清を使用し、SELDI-TOF-MSの条件(陰イオン陽イオン、pHなど)を変えて実験を行った。W群の血清に特異的な、かつW群とC群の間に有意な差のあるピークが得られれば、2つの内部標準雄により目的とするピークを挟み込み、より正確な分子量をもとめることとした。 今回の実験では、 W群10例, C群10例を、個別にProteo Miner(血中タンパクの濃度差軽減法)を行った後、SELDIのプロテインチップをQ10, pH 5として質量分析を行った。得られたデータを解析した。 結果:実験を2回行ったが、2回ともW群,C群の2群間で、有意差(p<0.05)のあるピークはみられなかった。 これまでのProteo Miner実験での結果のばらつきを考えると今後の実験で有意な結果を出すのは難しいと思われた。 結論:コントロール群と大脳白質病変群では血中タンパク質の有意な差はないと考えられた。大脳白質病変群に特異的な血中タンパク質を見出すことはできなかった。
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