研究課題/領域番号 |
24590925
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
藤原 靖弘 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40285292)
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研究分担者 |
渡邉 俊雄 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50336773)
谷川 徹也 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70423879)
富永 和作 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80336768)
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キーワード | 胃食道逆流症 |
研究概要 |
ラット慢性酸逆流性食道炎モデル(前胃結紮および18Frネラトンカテーテル片被覆による幽門部半結紮)を用いて一定の環境下で飼育した後、、脳波・筋電図を測定し、逆流性食道炎が睡眠に与える影響を検討した。具体的には、逆流性食道炎作成後10日に筋電図と脳波計を頭蓋骨および頚部筋に固定し、さらに10日後にEEG/EMGを継時的に計測した。結果、ラット逆流性食道炎ではNREM期の減少、覚醒期の増加が観察されるとともに、短時間のNREM期の増加と長時間のNREM期の減少や睡眠時相の頻回な移動が見られたことから、睡眠断片化や睡眠の質低下を惹起させていることが判明した。また、脳波測定後にラットを屠殺し、肉眼的逆流性食道炎の存在を確認、さらに組織学的に基底細胞の過形成を伴う乳頭延長、粘膜肥厚、炎症細胞浸潤といったヒトの逆流性食道炎に特徴的な組織像を確認した。一方、ラット酸逆流性食道炎の血清よりmiRNAを抽出し、網羅的な解析を行った結果、コントロール群と比較して有意な変化を認めた数種類のmiRNAを同定できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ラット逆流性食道炎における睡眠障害の存在を確認できた点では大きな成果があったと考えれらる。マーカーの探索については次年度の課題である。
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今後の研究の推進方策 |
ラット逆流性食道炎の睡眠障害のパターンとPPIの効果について検討を加えるとともに、網羅的解析で得られたmiRNAについて、個々に定量化PCRのデータを今後追加する予定である。
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