研究課題
ラット慢性酸逆流性食道炎モデルを作成し、脳波測定用のケージへ移動させ、脳波測定をおこなった。睡眠障害に対するPPIの効果を検討するために、逆流性食道炎作成後20日目より24時間脳波を計測し、Pre-PPI群とした。その翌日より2日間、omeprazole 20㎎/日を皮下投与し、最終投与日翌日より24時間脳波を計測したものをOn-PPI群、PPI最終投与日の3日後より24時間、脳波を計測したものをPost-PPI群とした。明期におけるwake時間は逆流性食道炎群において232.2 ± 11.4 分、コントロール群において173.3 ± 7.4 分と、逆流性食道炎群で34%の有意な増加を認めた。NREM睡眠時間は逆流性食道炎群において有意な減少を認めた。逆流性食道炎群においては、コントロール群と比較し、短いNREM睡眠の回数が有意に増加し、長いNREM睡眠の回数は減少していた。また逆流性食道炎群では頻回なstage変化を認めた。以上より逆流性食道炎群では、正常の睡眠パターンが崩壊され、睡眠断片化が起こっていることが判明した。明期におけるNREM睡眠時間は、Pre-PPI群では361.7±10.4分、On-PPI群では402.1±8.1分と、On-PPI群で9.6%有意に増加した。On-PPI群ではPre-PPI群と比較し、長いNREM睡眠の回数が増加したが、短いNREM睡眠の回数は減少した。このような、有意な変化はPost-PPI群で消失した。逆流性食道炎ラットおよび対照ラットより血液を採取し、血清エキソソームを抽出分離し、アジレントmiRNAアレイを用いて網羅的解析を行った。コントロールに比較してRE群では6種類のmiRNAの発現増加、5種類のmiRNAの発現低下が確認された。特異的なプローブを用いて、このうち4種類のmiRNA発現量をReal-time PCR法にて測定し、発現の変化を確認した。
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