IFXの維持療法を受けている患者のIFX投与直前の血中IFX濃度をIFX値とし、このIFX値とATI濃度からクローン病の病態を解析した。58人の患者の解析から、ATI陰性の患者に比べてATI陽性の患者ではIFXトラフ値が有意に低く、血中TNF-α濃度が有意に高かった。健常人より得られた数値から、ATIのカットオフ値を10.2μg/ml、IFX トラフ値のカットオフ値を1μg/mlに設定し、臨床経過を解析した。ATI陽性、トラフ値カットオフ以下の患者の多くが二次無効となりIFXの効果減弱例と判断された。これらの患者のATI力価にはばらつきが認められ、ATIカットオフ値近傍の患者が多く認められた。
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