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2012 年度 実施状況報告書

ヘパリン結合性上皮増殖因子様増殖因子による肝線維化抑制機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24590975
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

木曽 真一  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40335352)

研究分担者 吉田 雄一  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30457014)
渡部 健二  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50379244)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード肝線維化 / HB-EGF / 肝星細胞
研究概要

私どもは、HB-EGF floxマウスの作成に成功し、HB-EGF floxマウスとIFN誘導性Mx-1creトランスジェニックマウスの交配によりHB-EGF flox;Mx1-creマウスの作成をおこなった。
本年度には、このマウスの実験系を用い、肝臓における線維化に関するHB-EGFの作用を検討した。これまでの私どもの検討結果からは、HB-EGFと肝星細胞の活性化による線維化との関係が推察されている。HB-EGF flox;Mx1-creマウスをもちい、四塩化炭素を用いた肝硬変モデル並びに総胆管結紮による硬変肝モデルを用いHB-EGFの肝線維化における役割を検討した。その結果、動物実験では、HB-EGFの欠損下では、肝臓の線維化が明らかに進行し、肝臓におけるHB-EGFの抗線維化作用が明らかになった。また、マウス星細胞を用いin vitroでもその作用を検討し、HB-EGFを用いた肝線維化抑制療法の可能性が示唆された。これらは、今後の肝線維化のメカニズムの解明につながり、またHB-EGFを用いた治療法を再考するのに役立つ可能性が考えられた。次年度以降引き続き、HB-EGFを用いた新しい肝線維化抑制療法の開発を目指して、研究をすすめる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の実験計画に従い、すでに動物実験で上述の実験結果ならびに肝星細胞をin vitroで用いた実験系で、当初の推定通りのHB-EGFの抗線維化作用の結果を得ており、研究の進行状況は良好である。中間結果は、日本肝臓学会等でも報告ができている。

今後の研究の推進方策

すでにこれまでの検討結果(HB-EGFは、肝星細胞の活性化を負に制御し、肝線維化に対して抑制的に機能している結果)をふまえ、以下の押さえの実験をすすめる。
1)アデノウイルスベクターを用い肝臓内にHB-EGFを強制発現させ、肝臓の硬変化の進行阻止効果を確認する。2)recombinant HB-EGF蛋白をin vivoモデルにおいて静脈から投与をおこない同様に肝臓の硬変化の進行阻止効果を確認する。
In vivoの投与において肝臓の硬変化の進行阻止効果が認められると治療につながる可能性があり、社会敵貢献度も大きいと思われる。

次年度の研究費の使用計画

上記の『今後の研究推進方策』をすすめるため、これまでに作成した動物実験系の維持ならびに、アデノウイルスを用いたHB-EGFの補充療法の系の作成、reconbinat HB-EGF作成に研究費を使用していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Heparin-binding EGF-like growth factor(HB-EGF)による肝線維化制御:TGF-βシグナルとのクロストークについて2012

    • 著者名/発表者名
      竹村貴代、吉田雄一、古田訓丸、木津崇、柄川真弓、茶谷徳啓、濱野美奈、江崎久男、松本仁、鎌田佳宏、木曽真一、竹原徹郎
    • 学会等名
      第54回日本消化器病学会大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20121010-20121011
  • [学会発表] HB-EGF (heparin-binding EGF-like growth factor) は肝線維化に対して抑制的に働く:遺伝子欠損マウスおよび培養肝星細胞を用いた検討2012

    • 著者名/発表者名
      竹村貴代、吉田雄一、古田訓丸、木津崇、柄川真弓、茶谷徳啓、濱野美奈、江崎久男、鎌田佳宏、木曽真一、竹原徹郎
    • 学会等名
      第48回日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      20120607-20120608

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公開日: 2014-07-24  

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