研究課題
C型肝炎ウイルス(HCV)は慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌等を引き起こすのみならず、糖・脂質代謝障害と密接な関連があることが知られている。我々は、HCV感染が糖新生制御因子である転写因子FoxO1を脱リン酸化(活性化)状態に維持させること、及び活性化FoxO1により糖新生律速酵素遺伝子群の転写が促進され肝細胞の糖新生が亢進することを明らかにした。また、HCV感染により脱リン酸化酵素MAPK phosphatase-3 (MKP3)のmRNA及びタンパク質発現が亢進すること、MKP3は内在性FoxO1と結合すること、MKP3発現によりFoxO1のSer319リン酸化の程度が低下すること、HCV複製細胞ではMKP3は細胞質に局在することを明らかにした。さらに、FoxO1活性化により高血糖下において細胞のアポトーシスを誘導することが近年明らかにされたアポトーシス誘導因子Bimの発現が、HCV感染による酸化ストレス及びc-Jun N-terminal kinase (JNK)の活性化を通して亢進すること、及び、それに伴ってアポトーシス誘導因子Baxの活性化ならびにcaspase 3の活性化が誘導されアポトーシスが惹起されることを、HCV感染細胞系を用いて実証した。
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