研究課題/領域番号 |
24590984
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
永濱 裕康 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (60381000)
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研究分担者 |
佐々木 裕 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (70235282)
田中 基彦 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (20346985)
直江 秀昭 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (30599246)
渡邊 丈久 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (20634843)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 肝再生 / トランスクリプトーム / 細胞周期 |
研究実績の概要 |
肝癌細胞株、ならびにp27Kip1のKOマウス肝臓に対しコラゲナーゼ処理を行い得られた初代培養肝細胞を用い、E2の投与下において、その増殖速度の変化と発現分子の変化を野生型と比較検討することにより、最も細胞増殖に影響を与えた促進分子ならびに抑制分子を特定し、それらの分子の発現を効率的に調整する方法を樹立することを目標として研究を行った。 まず、E2投与群とコントロール群での初代培養肝細胞の増殖速度の比較では、有意差は得られなかった。また、p27Kip1のKOマウスより調整した初代培養肝細胞は、細胞の状態が不安定で比較検討するまで至らなかった。さらに肝癌細胞株にsiRNAを用いてp27Kip1を低下させ、E2刺激の有無での比較検討を行い得られた結果を初代培養細胞の系に還元することを試みたが、これも同様に細胞が不安定であり明確な結果は得られなかった。 並行して、マウス胎生期肝において最もp27Kip1が発現している胎生13.5日の胎児肝細胞、およびCC14を用いた肝障害前後のモデルマウスの肝組織よりmRNAを抽出し、cDNA arrayにてトランスクリプトーム解析を行い、細胞周期関連分子発現の違いの有無を比較検討することより肝再生につながる責任分子の同定を試みた。結果、多数の遺伝子発現パターンが異なっており、責任分子を絞り込むことが可能であれば肝再生への道筋をつける一歩となると考えた。実際に複数個の候補遺伝子を選出し解析を行ったが、期間内に責任遺伝子に到達することができなかった。
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