研究成果の概要 |
C型慢性肝炎患者におけるrs3219487のminor homo形質保有者においてMUYTYH発現が低下しており,同形質保有者において有意に肝発癌率が高いことを示した.また発現が低下する機序は同配列のpromoter領域への干渉であることも確認した.MUTYHホモ欠損マウスに鉄過剰食を与えると肝発癌率が有意に増加することも示した.治療の進歩により,HCV現感染者数は減少するが,既往感染者における肝発癌が今後問題である.本研究の結果はrs3219487 minor allele保有が肝発癌の危険因子であることを示唆し,早期発見あるいは抗酸化療法の治療介入が肝発癌阻止に有用である可能性を示した.
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