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2014 年度 実績報告書

自己免疫性肝炎における新規PEPCK抗体の有用性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24590987
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

大平 弘正  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90274951)

研究分担者 阿部 和道  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30468128)
渡辺 浩志  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40336467)
高橋 敦史  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40404868)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード自己免疫性肝炎 / PEPCK抗体 / CpGDNA
研究実績の概要

26年度の研究内容として、動物実験においてはPEPCK蛋白とCpG DNAを用いてAIHモデルマウスの作成を行った。8週齢のB57BK/6NCrjマウスにCpG DNAまたはLPSをアジュバンドとして、抗原蛋白と共に3回尾根部へ皮下投与した。その後、採血、肝臓を摘出し、ALT値測定や肝組織を確認した。ALT値は、CpG DNA単独またはLPS単独では有意な上昇は認めなかったが、CpG DNA/LPS/PEPCK蛋白を同時に投与することにより、control群と比較して有意に上昇を認めた。組織評価では、zone3領域での髄外造血、小葉内に軽度の炎症細胞浸潤を認めた。血清中には抗PEPCK抗体がPEPCK蛋白とCpG DNA投与マウスでは確認された。これら結果から、PEPCKが肝障害機序に関与することが示唆されたが、炎症程度は弱く単一の自己抗体のみでヒトに類似する肝炎モデル作成には限界があることも明らかとなった。
本研究では、ヒト正常肝細胞から抽出した非核成分を抗原蛋白として、Western-blot法でAIH患者血清と特異的に反応する抗原蛋白としてPEPCKを同定し、抗PEPCK抗体の臨床的意義について検討してきた。抗PCK2抗体陽性はAIH 21例(50.0%)、PBC 7例(14.6%)、NASH 2例(4.9%)、CHC 2例(10.0%)、DILI 0例(0%)、SLE 2例(12.5%)、健常人1例(3.3%)でAIH診断の感度50%、特異度91.5%、正診率83.1%だった。AIH例の抗PCK2抗体の有無および抗体価と臨床検査成績、肝線維化の程度、重症度に統計学的有意差は認めなかった。結論として、抗PCK2抗体はAIH患者での特異度が高くAIHの疾患標識マーカーとなり得る可能性があることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Anti-phosphoenolpyruvate carboxykinase 2 antibody in patients with autoimmune hepatitis.2014

    • 著者名/発表者名
      Kanno Y, Watanabe H, Takahashi A, Abe K, Ohira H
    • 雑誌名

      Hepatology Research

      巻: 44 ページ: 1019-1025

    • DOI

      10.1111/hepr.12276

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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