研究課題/領域番号 |
24590989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
野尻 俊輔 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50381843)
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研究分担者 |
宮木 知克 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40444971)
三浦 裕 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90285198)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ATBF1 |
研究概要 |
プレリミナリーな実験でATBF1遺伝子をノックダウンした網羅的遺伝子解析ではCollagen I が1000分の1以下に抑制されていた。このことをさらに確実に証明するためATBF1のSiRNAを2種類購入しプロトコール通り実験を進めた。細胞はLX-2細胞(Stellate cell)を使用した。その結果やはりATBF1の発現を抑制するとCollagenn Iの発現抑制がかかる事が確認された。現在western blot法によりタンパク発現も抑制されるかどうか実験中である。次にvitAにより肝臓の線維化抑制がかかる事実をATBF1で説明するためさまざまなVit A製剤を使用しATBF1発現の誘導の強さを研究した。使用薬剤はRetinol, 9-cis-retinoic acid , All-trans retinoic acid, All trans Retinal, 13-cus-Retinoic acidであるがいずれも大きな変化を示さず添加1時間後ATBF1はtrans型で約1.2倍程度しか変化しなかった。使用細胞はHepG2であり今後同実験をLX-2で引き続き予定している。またVitA枯渇時の変化を見るために培養液中からVitAを除きATBF1の発現変化を観察する予定である。 その他動物実験ではコリン欠乏ラットを飼育し10W-14Wで前癌状態のG―STP陽性細胞が多数出現することを確認した. 今後VitAの種類を検討し飲水として投与する予定であるが現在内服させる種類の選定にあたっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ATBF1と肝臓の線維化の有力なタンパクであるCollagen Iの発現が相関関係にあることをまず確認できた。今後はさらにVitAとのATBF1の関係をクリアにしていく段階である。その上で免疫染色と動物実験も同時進行としていきたい。目的の達成度としては1年目としてはかなり達成できたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
VitAとのATBF1の関係は以前より論文がいくつか出ているが現在の実験ではそこまでクリアな結果が出ていない。原因の一つとして細胞の違いが考えられるため今後はLX-2細胞を使用し再度同実験を推し進めていく予定である。 VitAの種類もいくつか候補が上がってきたので今後は道程でき次第動物実験を進めていく予定である。また次年度は抗体を使った免疫染色も予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
免疫染色用の試薬代と動物実験用のエサ代に研究費を充てる予定である
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