カルノシン酸(CA)は、野生型マウスにおいてNrf2 の抗酸化ストレスシステムの活性化を誘導しないことが明らかになった。一方、CAは正常肝細胞においてH2O2による細胞内総活性酸素ROSの上昇、LDHの細胞外漏出の上昇、さらに細胞死に対して著明な改善作用を持つことが明らかになった。このメカニズムは、Nrf2非依存であり、SIRT1を介して、ERK1/2の活性化の制御によるものである。さらに、CAは、肝癌細胞において細胞のアポトーシスを誘導する。CA の抗癌作用は,細胞種によって効果が異なる。 SIRT1および下流のNrf2の活性化は,CAの作用機構に重要である。
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