B型慢性肝疾患症例に対して現在行われている核酸アナログ製剤(ラミブジン、アデホビル、エンテカビル)の効果が得られない原因にそれぞれの薬剤に対する耐性ウイルスが出現している可能性がある。そこで耐性ウイルスの頻度とタイプを調べる研究を行った。ラミブジン、アデホビルの併用療法では約6%に耐性ウイルスが認められた。(主にアデホビル耐性ウイルスであった。)また初回治療例のエンテカビルでは約1%に認められた。(エンテカビル耐性ウイルス)このような治療抵抗例にはテノホビルが効果的であり2年で87%の症例でウイルスが陰性化していた。ただしテノホビル治療でも少数例で効果が得られない症例もあった。
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