研究課題
膵癌組織における反復配列由来のRNA産物の発現が以上に亢進することを、ヒト癌組織アレイ、および 当研究室で既に樹立しているマウス膵がんモデル由来組織の in situ hybridization にて確認した。特に組織内分布については癌組織のみならずその周囲組織でも高発現していた。次に反復配列RNAを高発現するコンストラクトを作製し、マウスのPanIN細胞に導入したところ、細胞の分裂以上が惹起された。その分子機構を解明する一助として、反復配列RNAに結合するたん白をRNA-IPおよび質量分析法にてYBX1蛋白を同定した。YBX1蛋白は本来DNA障害を修復するための働きを持つ蛋白であるが、YBX1と反復配列が結合することによる機能変化を検索中である。いっぽう、反復配列RNAを過剰に発現するtransgenic mouse も作成し現在 表現型を検討中である。
3: やや遅れている
反復配列RNAを発現するコンストラクトを用いたtransgenic mouse を作製したが、生後最長6-8週程度では明らかな表現型は得られていない。今後の表現型の出現を注意深く観察する。
In vitro での反復配列過剰発現の生物学的意義を引き続き詳細に解明するとともに、transgenic mouse については自然経過で表現型が得られない場合には何らかの形で発癌誘導・炎症誘導を行う。
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