研究課題/領域番号 |
24591011
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡部 健二 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50379244)
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研究分担者 |
辻井 正彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40303937)
木曽 真一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40335352)
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キーワード | 膵臓癌 / アディポネクチン / アポトーシス / 膵星細胞 |
研究概要 |
・2012年度の成果と2013年度の課題:1)2012年度はマウスを用いた実験により血中アディポネクチンの欠損が膵癌細胞の増殖を促進することを明らかにした。その機序としてアディポネクチンによる膵癌細胞のアポトーシス誘導および膵星細胞数の抑制が示唆された。2013年度の課題はアディポネクチンの膵癌細胞および膵星細胞に対する作用の解明である。2)膵癌患者を対象とした疫学研究により、化学療法の治療効果と内臓脂肪の蓄積量が相関するか検討している。2012年度は手術不能膵癌患者を対象とした解析を行なうも相関は認めなかった。2013年度の課題は手術後アジュバント化学療法を受けた患者を対象とした解析である。 ・アディポネクチンの膵癌細胞に対する作用:アディポネクチンを膵癌細胞株Pan02に作用させて細胞内分子の変化を検討した。1)アポトーシス関連分子:p38、JNK、Bcl-XL、Mcl-1は変わらず、Bcl-2の発現は抑制された 2)mTOR関連分子:mTORのリン酸化が抑制された。 ・アディポネクチンの膵星細胞に対する作用:膵星細胞の初代培養は困難であったが、コラーゲン分解酵素の適切な使用により初代培養を安定して行うことが出来るようになった。 ・膵癌患者の疫学研究:対象は手術後アジュバント化学療法を受けた患者である。患者は外科の所属となるが、外科との共同研究を提携出来ず解析出来ていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
・アディポネクチンの膵癌細胞に対する作用:アディポネクチンが膵癌細胞の増殖を抑制し、アポトーシスを誘導することを示した。その分子機序としてBcl-2の発現抑制およびmTORのリン酸化抑制が関与すると考えられる。これにより、本項目の目標はおよそ達成したと考えている。 ・アディポネクチンの膵星細胞に対する作用:膵星細胞の初代培養が成功せず、本項目の目標は全く達成されていない。 ・膵癌患者の疫学研究:内科の患者を対象とした手術不能膵癌の研究は遂行出来たが、外科の患者を対象とした手術後アジュバント化学療法の研究は共同研究の不備により達成出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
・アディポネクチンの膵星細胞に対する作用:膵星細胞の初代培養が安定して行えるようになったため、2014年度は具体的な解析を行なう予定である。 ・膵癌患者の疫学研究:他施設外科との共同研究により、手術後アジュバント化学療法を対象とした解析を試みる。
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