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2012 年度 実施状況報告書

膵癌におけるバイオマーカーの探索ーCTOS法を用いた検討

研究課題

研究課題/領域番号 24591012
研究機関大阪大学

研究代表者

西田 勉  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20467575)

研究分担者 重川 稔  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00625436)
竹原 徹郎  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70335355)
近藤 純平  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80624593)
林 義人  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80647123)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードCTOS / 膵癌
研究概要

膵癌に対する治療効果予測バイオマーカーの探索目的で、消化器癌患者の①手術時摘出腫瘍組織の余分サンプル、②超音波内視鏡ガイド下の吸引針生検の余分検体、を用いてCTOS (cancer tissue-originated spheroid)培養法による細胞株を5例樹立し、薬剤感受性をin vitro、in vivoで分子生物学的に検討し、ドライバー分子の候補となる分子を抽出した。これらの分子機構の臨床面での意義を明らかにするため、症例の臨床データーを解析し、抗癌剤耐性に寄与する因子を明らかにした (2013年10月第21回日本消化器関連学会週間で発表予定)。
手術サンプル、生検サンプルを用いたバイオマーカーを検討する際の基礎的予備実験として、3D spheroid培養下で調整した種々の消化器がん由来培養細胞株7株を免疫不全マウスに同所移植する実験系において、抗癌剤・分子標的治療薬の感受性、浸潤能を分子生物学的に検討した。さらに抗癌剤5FU耐性に寄与する分子機構を明らかにし、ヒトCTOS5例からの結果と比較し、バイオマーカー、治療標的となり得る分子の絞り込みを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

膵癌患者からのサンプルでCTOC細胞株の樹立を目指していたが、針生検では当初の予想に反してCTOS細胞株を樹立するために十分な余剰サンプルを得ることができず、現在膵癌での検討が止まっている状態である。そのため実験系の樹立のため大腸癌外科手術標本を用いてCTOS細胞株を樹立、現在10系統ほど樹立、継代可能な状態となった。現在これら細胞を用いて、抗腫瘍薬として現在使用されている、抗EGFR薬や抗IGF抗体を添加して、細胞を回収、Western Blotにてこれら薬剤のCTOS細胞株へのシグナル伝達に及ぼす影響を解析中である。また同じ抗EGFR薬であっても、小分子化合物と抗体製剤では細胞増殖抑制効果に差を認めており、細胞接着がその治療効果に影響を及ぼしている可能性を現在解析中である。

今後の研究の推進方策

まずは、十分なサンプル、確立した実験系である手術時摘出腫瘍組織の余分サンプルから樹立したCTOS細胞株を用いて、抗腫瘍薬として現在使用されている、抗EGFR薬や抗IGF抗体を添加して、細胞を回収、Western Blotにてこれら薬剤のCTOS細胞株へのシグナル伝達に及ぼす影響を解析中である。また同じ抗EGFR薬であっても、小分子化合物と抗体製剤では細胞増殖抑制効果に差を認めており、細胞接着がその治療効果に影響を及ぼしている可能性を現在解析中である。また引き続き膵癌患者からのCTOS細胞株樹立を継続して試みる。

次年度の研究費の使用計画

引き続き上記CTOS細胞株樹立、継代および上記CTOS細胞に対するエルロチニブの標的蛋白であるEGFR蛋白の発現など、各種蛋白の発現を免疫染色を用いて評価を行う。また膵癌患者よりCTOS細胞が樹立できれば、現在前向き登録している膵癌患者の予後と、CTOS細胞よりDNAを採取して、EGFR、KRAS、BRAF、PIK3CAなどの遺伝子変異を調べ、バイオマーカーを調査するための試薬等に研究費使用を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 新しい培養技術による癌幹細胞を標的としたオーダーメード治療の可能性

    • 著者名/発表者名
      林義人
    • 学会等名
      第99回日本消化器病学会総会
    • 発表場所
      鹿児島県鹿児島市

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公開日: 2014-07-24  

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