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2012 年度 実施状況報告書

膵癌に対する診断・治療を目的としたナノ粒子によるバイオマーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 24591018
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科大学

研究代表者

糸井 隆夫  東京医科大学, 医学部, 准教授 (60338796)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード膵癌 / ナノ粒子 / オートファジー / Drug Delivery System
研究概要

本研究では、gold/Cy3のナノ粒子(サイズ50-100nm)に抗epidermal growth factor receptor (EGFR:上皮成長因子受容体) 抗体で修飾を行い、膵癌における細胞増殖抑制効果、オートファジー/アポトーシス誘導効果を観察し、そのオートファジー誘導の生物学的意義・シグナル伝達因子を解明し、より効率のよい治療法を確立することを目的に研究を行っている。本研究で用いるナノ粒子は治療および診断に利用することができ、暗視野顕微鏡/蛍光顕微鏡とMRIを用いることによって、細胞内への取り込みをリアルタイムに行うことが可能と思われる。
本年度は、上記ナノ粒子を作成し、EGFRの発現/非発現の膵癌細胞株を用いて、細胞増殖抑制効果、さらにはナノ粒子の検出を暗視野顕微鏡/蛍光顕微鏡を用いて行っているが、ナノ粒子の不安定性があり、その再現性に関してやや難渋している。EGFRの発現した膵癌細胞においては上記ナノ粒子添加にて細胞増殖抑制効果を認めているが、ナノ粒子作成後経過の経ったナノ粒子ではその効果が失活してしまう場合があり、現在その安定性について検討を行っている。これまでのナノ粒子研究においても、これらの問題を克服してきたため、作成過程・保存状況の検討を行い克服する予定である。ナノ粒子の安定性を確認した後、申請時に予定していた上記ナノ粒子による細胞内シグナル伝達因子、オートファジー/アポトーシスの検出を行う予定である。これらの問題は想定内であり、本研究はほぼ予定通りに行われている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究においてナノ粒子の不安定性が問題となり、その作成過程・保存方法に試行錯誤が必要となったため、申請時の研究内容からやや遅れを生じている。しかしながら、ナノ粒子の安定性が確認後には、予定通り研究を行えると思われる。

今後の研究の推進方策

ナノ粒子の安定性が確認されたら、現在やや遅れを生じている研究内容に取り掛かる予定である。ナノ粒子による細胞内シグナル伝達因子、オートファジー/アポトーシスの検出を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度は、これまでの報告・研究内容より、ナノ粒子によって誘導されるオートファジー/アポトーシスの生物学的意義を明らかにするため, すなわちオートファジーが細胞保護的作用あるいは細胞死誘導として機能しているかを解明するために, オートファジー関連遺伝子(PTEN遺伝子を含む)をsiRNAによって発現抑制およびオートファジー阻害薬を用いることによって検討する.さらに,膵癌細胞における既知のオートファジー誘導療法(BCL-2阻害薬など)およびGEMを併用する事によって,細胞増殖抑制効果およびオートファジー誘導効果の相加・相乗効果について検討を行う.また,これら薬剤併用による細胞内へのナノ粒子の取り込み効果について検討を行い,より効率のよいナノ粒子との併用療法を確立する.

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公開日: 2014-07-24  

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