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2013 年度 実施状況報告書

膵癌に対する診断・治療を目的としたナノ粒子によるバイオマーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 24591018
研究機関東京医科大学

研究代表者

糸井 隆夫  東京医科大学, 医学部, 准教授 (60338796)

キーワード膵癌 / ナノ粒子 / オートファジー / Drug Delivery System
研究概要

本研究では,gold/Cy3のナノ粒子(サイズ50-100nm)に抗EGFR抗体で修飾を行い,膵癌における細胞増殖抑制効果,アートファジー/アポトーシス誘導効果を観察し,そのオートファジー誘導の生物学的意義・シグナル伝達因子を解明し,より効率の良い治療法を確立することを目的に研究を行っている.本研究で用いるナノ粒子は治療および診断に利用することができ,暗視野顕微鏡/蛍光顕微鏡とMRIを用いることによって細胞への取り込みをリアルタイムに行うことが可能と思われる.
昨年度に引き続き,本年度も上記ナノ粒子を作成し,EGFRの発現/非発現の膵癌細胞株を用いて,細胞増殖抑制効果,さらにはナノ粒子の検出を暗視野顕微鏡/蛍光顕微鏡を用いて行っているが,やはりナノ粒子の安定性が図れず,再現性に難渋している.これまで同様にEGFRの発現した膵癌細胞においては上記ナノ粒子添加にて細胞増殖抑制効果を認めているが,ナノ粒子作成後に時間経過したものでは,その効果が失活してしまう場合があり,現在もその安定性について引き続き検討を行っている.特に作成過程や保存状況の検討を行っている.これらのナノ粒子の安定性を確認した後,申請時に予定していた上記ナノ粒子による細胞内シグナル伝達因子,オートファジー/アポトーシスの検出を行う予定であるが,全体に若干の遅れがある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究においてナノ粒子の不安定性が解決されておらず,その作成過程や保存方法の見直しを行っているため.
しかし,ナノ粒子の安定性確認後には予定通り研究が行えると思われる.

今後の研究の推進方策

ナノ粒子の安定性が確認されたら,それを用いて申請時の研究を引き続き行う予定である.

次年度の研究費の使用計画

申請時の研究の本幹となるナノ粒子の安定化が得られておらず,その安定化の試行錯誤にさらに研究費がかかるため.
次年度は,引き続きナノ粒子の安定化を図るべく実験を行う.具体的にはこれまでの報告・研究内容より,ナノ粒子によって誘導されるオートファジー/アポトーシスの生物学的意義を明らかにする.すなわちオートファジーが細胞保護作用あるいは細胞死誘導として機能しているかを解明するために,オートファジー関連遺伝子(PTEN遺伝子を含む)をsiRNAによって発現抑制およびオートファジー阻害薬を用いることによって検討する.さらに膵癌細胞における既知のオートファジー誘導療法(BCL-2阻害薬など)および塩酸ゲムシタビンを併用することによって,細胞増殖抑制効果およびオートファジー誘導効果の相加・相乗効果について検討を行う.また,これら薬剤併用による細胞内へのナノ粒子の取り込み効果について検討を行い,引き続きより効率のよいナノ粒子との併用療法を確立する.

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公開日: 2015-05-28  

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