本研究では、酸化的DNA塩基損傷修復(base excision repair:BER)機構の活性修飾と熱ショック蛋白の相加的な心血管保護効果を利用して心血管リモデリングを制御する新規手法の確立をめざした。標的多機能タンパクはApurinic/apyrimidinic Endonuclease 1(APE1)である。内皮前駆細胞(EPCs)の接着能はAPE1依存性に維持された。マウスのワイヤー血管障害モデルの新生内膜肥厚は、APE1過剰EPCsの導入により有意に抑制された。これらにより、APE1を介する血管リモデリング抑制が、動脈硬化性心血管病変の新たな治療法となる可能性を明らかにした。
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