本研究では左室長軸方向収縮率の心不全入院症例における予後予測因子としての有用性を明らかにすることを目的とした。登録期間中に838例が登録され、1年間の追跡不能例は8名のみであった。心不全再入院を含んだ心血管イベントは269例(32%)に認められた。エコー画像中央解析は現在進行している。現時点で156例の解析では、長軸方向ストレインはイベントの有無では有意差を認めていない。一方心内膜円周方向ストレインはイベント群で有意に障害されていた。長軸方向ストレインはすでに心不全を呈して入院するステージCの心不全症例においては予後因子とならないことが示唆された。
|