本研究課題は(腎自律神経系の高周波アブレーション)を安全・効果的に施行するための知見を得るために施行した。①アブレーション前に腎動脈内から神経電気刺激を行うと、血圧・心拍数・LF/HF・カテコラミンが上昇した。②腎動脈アブレーション後は、神経電気刺激による昇圧反応等は抑制された。③腎動脈内からの20W通電では造影上の血管損傷は生じなかったが、組織学的に検討すると腎動脈に中等度の損傷が認められた。しかし腎動脈表面に分布する太い神経束の損傷は明らかでなかった。以上より、神経電気刺激法は腎自律神経系の高周波アブレーションの焼灼効果・エンドポイントを評価する指標に応用できる可能性があると結論した。
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