Integrated backscatter intravascular ultrasound (IB-IVUS)とOptical coherence tomography (OCT)を冠動脈の枝や石灰化を指標にしながら同一部位で施行し、IB-IVUS画像とOCT画像の重ね合わせ像を構築することを目標にして、作業を開始した。 冠動脈プラークの組織性状診断を可能とするIB-IVUS装置とOCT装置にはそれぞれ長所・短所がある。IB-IVUS装置では血栓の診断は不可能であるがOCT装置では可能であり、OCT装置では血管全体の診断は不可能であるが、IB-IVUS装置では可能である。IB-IVUS装置と OCT装置を同時に施行できれば互いに欠点を補うことができ、より詳細で正確な冠動脈プラークの定量的組織性状診断が可能となる。約200例で、冠動脈の同じ部位でIB-IVUSとOCTを試行し、プラークの脂質コアの広がりと量をIB-IVUSで、繊維性被膜の厚みと血栓の存在を解析した。その結果、IB-IVUSで評価できない因子をOCTで、OCTで評価できない因子をIB-IVUSで評価できることが確認された。
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