左室心筋圧負荷モデルとして、大動脈結紮モデル(TAC)を作成して、ADRC移植を行ったが、有意な改善は得られなかった。そこで、脂肪由来間葉系幹細胞(ADRC)と骨髄単核球細胞(BM-MNC)移植ではどのような違いがあるかについて実験を行った。 ADRCは、BM-MNSと同様な血管遊走能、抗アポトーシス作用を示し、より強い抗炎症作用を示した。下肢虚血モデルに移植したところADRC移植筋組織では、M2マクロファージの遊走が多く見られ、抗炎症性サイトカインであるIL-10等が多く分泌されており、これらがADRCの抗炎症効果作用を惹起するメカニズムと考えられた。
|