研究課題
本研究はメタボリック症候群に合併する非虚血性心不全の本態が、「脂質過剰に起因する心筋ミトコンドリア代謝異常である」との仮説を臨床的に検討するとともに、経カテーテル的に得た心筋生検標本における遺伝子発現と免疫組織学的検索により直接の証明を試み、新たな疾患概念としての「メタボリック心筋症」を検証した。65歳以下の男性でうっ血性心不全の為初回入院した患者を対象とした。冠動脈造影検査にて冠動脈疾患否定者をメタボリック症候群(日本動脈硬化学会等による診断基準2005年に拠る)の有無によりメタボ群と非メタボ群に分類した。目標を各群20名とし、広島市内基幹病院と研究協力を行った。現在、メタボ群と非メタボ群対象者それぞれ10名、16名エントリーを完了し、現在もエントリーを継続している。心臓カテーテル検査により、右心室より生検により心筋標本を取得し、心筋変性、線維化、脂肪沈着を観察するとともに、心筋細胞面積中に占めるミトコンドリア面積比を測定した。同標本よりDNAを抽出し、DNAチップを用いてミトコンドリア関連遺伝子発現について網羅的に検索を行う準備が整った。本研究の遺伝子解析が進めば、HDAC3発現異常とミトコンドリアマスタースイッチ抑制、その結果としてのミトコンドリア代謝障害、さらには脂質沈着と心肥大・心不全との因果関係が示されることと期待される。
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