本研究はメタボリック症候群に合併する非虚血性心不全の本態が「脂質過剰に起因する心筋ミトコンドリア代謝異常である」との仮説を臨床的に検討するとともに、経カテーテル的に得た心筋生検標本における遺伝子発現と免疫組織学的検索により直接の証明を試み、新たな疾患概念としての「メタボリック心筋症」を検証した。冠動脈造影検査にて冠動脈疾患を否定された低左心機能患者をメタボリック症候群の有無で分類しつつエントリーを継続している。同患者群において心筋生検標本よりDNAを抽出しミトコンドリア関連遺伝子発現を中心に検索を進めている。
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