研究課題
本研究では、緊急心臓カテーテル検査に伴い冠動脈インターベンション(PCI)を施行する急性心筋梗塞患者において、クロピドグレルの初期投与時にCYP2C19遺伝子多型を簡便に検出できる簡易測定器(Spartan RX CYP2C19 DNA testing system)を用い、約1時間以内にCYP2C19機能喪失遺伝子の有無を同定し、抗血小板剤の選択とその投与量を検討することで,その後の心血管イベントリスクを回避した、有効な抗血小板療法を確立することが目的であった。今回の検討では、アスピリン、クロピドグレルの抗血小板剤併用療法施行中のCYP2C19機能喪失遺伝子保有者を、無作為にシロスタゾール投与群、非投与群の2群に割り振ることとした。購入したSpartan RXの測定精度については、無作為に抽出した5人の患者で通常の遺伝子多型検出方法とSpartanRXでの結果が一致しており、ヒトの口腔粘膜から採取した組織により、CYP2C19*2, *3, *17遺伝子多型は正確に測定できることが判明した。また、血小板凝集能、血小板粘着能、血漿VWF抗原濃度、血漿ADAMTS13抗原濃度、C40 ligand、soluble P- Selectin、IL-6、VASP 等の血小板関連マーカー、CK-MB、高感度 Troponin T等の心筋傷害マーカーおよび高感度CRP等の経時変動も測定開始している状況である。現在のところ105例が登録できており、本年中に目標150例に到達する予定としている。
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