ST上昇型心筋梗塞と非ST上昇型心筋梗塞では急性期の治療戦略が異なるため、どのような因子が両者の差を決定するのかを検討した。 ST上昇型の急性心筋梗塞では非ST上昇型心筋梗塞に比べて、冠動脈プラーク由来の血清マトリックスメタロプロテナーゼ9(MMP-9)が有意に上昇していた一方で、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)に関しては有意な差はなかった。また光干渉断層法で検討したプラーク破裂の有無はST上昇型心筋梗塞、非ST上昇型心筋梗塞で差はなかった。冠動脈プラーク由来のMMP-9はST上昇型心筋梗塞の独立した決定因子であった。
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