PTX3カラムのヒストンの非特異的吸着は、PTX3塩基配列の調節、ビーズの種類、ブロッキングバッファーの調整等々試みたが、ついには解決に至らなかった。PTX3とヒストンの結合のメカニズムについて検討した。リコンビナントPTX3とヒストン4 (H4)を結合反応させたのち、電子顕微鏡で観察するとタンパク質構造が失われているほどの強い凝集反応観察された。このあまりに強い凝固凝集反応が、カラム作成における非特異的結合の原因になると考えられた。しかしこの強い凝固反応が、ヒト内皮細胞に対するヒストンの細胞毒性をPTX3添加で抑制されるメカニズムであることがわかった。
|