研究課題
平成25, 26年度には、①冠動脈疾患における不安定プラーク各種バイオマーカーに関する成績を論文発表、さらにremote ischemic preconditioningに伴う心筋保護効果を高感度トロポニンT遊出動態から評価した成績を発表した。また、②高血圧症例で検出される微小心筋傷害と心肥大、長期予後との関連性を論文発表した。最終今年度は、③慢性心不全における微小心筋傷害に関して、血中コレステロール値と循環血単球のcytokine産生能(負の相関)を明らかにし、長期予後との関連性について論文発表、さらに心不全stage Aやpre-stage Aでも高感度トロポニンTやNT-proBNPの上昇が、古典的リスクファクターとは独立した予後予測マーカーであることを発表した。また、④下肢閉塞性動脈硬化症のカテーテル治療に伴う各種(炎症、凝固・線溶、プラーク)バイオマーカーの血中遊出動態の分析により、これらは病変分類や病変長に関連していること、抗血小板薬の意義と限界を発表した(論文執筆中)。⑤冠攣縮性狭心症における冠攣縮誘発時各種バイオマーカー遊出動態についてはデータ解析を終え論文準備中。また、⑥睡眠時無呼吸の病態について地域連携コホート研究(CHSARC)において、無呼吸低呼吸指数はBMIと正相関、最低酸素飽和度と負の相関を示し、BNPとは相関関係をみとめないこと、stage Aはstage BよりもBNP低値であるにも関わらず無呼吸低呼吸指数は高値で睡眠時無呼吸は重症であることを発表した(論文執筆中)。さらに慢性心不全における陽圧換気療法(ASV)の効果に関し、多施設臨床研究(後ろ向き研究SAVIOR-Rおよび前向きランダム化研究SAVIOR-C)を取りまとめ、ASVはBNP低下、再入院抑制に有効であり、左室リモデリング抑制にも有益である可能性を論文発表した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (5件)
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