研究課題/領域番号 |
24591085
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研究機関 | 独立行政法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
大原 貴裕 独立行政法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70443504)
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研究分担者 |
安田 聡 独立行政法人国立循環器病研究センター, 病院, 部門長 (00431578)
安斉 俊久 独立行政法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (60232089)
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キーワード | 拡張能 / エコー / 運動負荷 |
研究概要 |
本研究は、カラーMモード法を用いて非侵襲的に心室内圧較差(IVPD)を測定する方法と、運動負荷心エコー法とを用いて、拡張期心不全の早期の血行動態を解析し、拡張期心不全の早期診断と治療に資することを目的としている。平成25年度は以下の成果をあげた。 1)運動負荷エコーデータの収集 2013年4月までに92例の運動負荷心エコーを実施した。現在の運動時のカラーMモードエコー図を解析中である。 2)IVPDとその他の指標との関連の探索 心不全精査、抗腫瘍薬投与後精査で心エコーを行った15例について、IVPDと、2Dスペックルトラッキング法を用いて、組織ドプラ指標(global longitudinal strain, global longitudinal strain rate, strain rate during isovolumic relaxation, early diastolic strain rate)、左室ねじれ運動の指標(peak twisting rate, peak untwisting rate)を計測し、比較した。その結果、IVPDはpeak untwisting rateと正の相関を認めたが、左室駆出率やtwisting rate、他の組織ドプラ指標とは相関しなかった。以上の結果は、IVPDの規定因子を理解する上で有意義な結果と考えられた。以上の結果を、2013年6月のアメリカ心エコー図学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例の登録は順調であるが、データの解析に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き症例を登録すると同時に、画像の解析を行う予定である。また、得られたデータと、息切れ症状、運動時の肺高血圧、機能性僧帽弁逆流などの事象との関連を解析する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
データの解析が遅れており、謝礼を払って補助業務を行ってもらうに至っていない。このために人件費の支出が少ない。 最終年度に、補助業務を担当する者に対して謝礼金を支払ってデータの解析を促進する予定である。
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