研究課題/領域番号 |
24591089
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
長内 智宏 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00169278)
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研究分担者 |
奥村 謙 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20185549)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | coupling factor 6 / acidosis / ATP synthase / IF1 / HEK293 / HUVEC |
研究実績の概要 |
CF6のHEK-293細胞に対するapoptosis 誘発作用:1.HEK-293細胞にCF6 10-7Mを添加し、24時間後にapoptosis陽性細胞の割合をannexin V-FITC/propidium iodide assay kitを用いて測定した。CF6添加により、HEK-293細胞のapoptosisは1.57±0.20倍 (p<0.05) 増加した。2.CF6によるapoptosis誘発作用機序について血管内皮細胞を用いて検討した。Human umbilical vein endothelial cells (HUVEC) ではChemokineの1種であるCXCL12 (stromal cell-derived factor-1)-CXC chemokine receptor type 4 (CXCR4) 系が細胞機能の維持に重要な役割を果たしていることが報告されている。HUVEC にCF6を添加し、CXCR4の発現をRT-PCR、Western blot法で測定した。HUVECにおけるCXCR4遺伝子並びに蛋白発現はCF6投与により濃度依存性に抑制され、10-7Mで有意な抑制を認めた(p<0.05)。また、CF6 10-7M投与により、CXCR4発現は時間依存性に抑制された(24時間後、48時間後ともにp<0.05)。CF6によるCXCR4の抑制はhypoxia inducible factor (HIF)-1 siRNA並びにcSrc阻害薬PP1の前投与により完全に消失した。CF6投与によりアポトーシス細胞の割合は、正常酸素において4.3±0.7%から5.6±1.7%へ増加した(p<0.05)。また、低酸素状態でも5.3±1.8%から7.0±1.3%へ増加し(p<0.05)、それらの増加はHIF-1 siRNAまたはCXCR4 ligandの添加により抑制された。 IF1のCF6によるapoptosis誘発作用に及ぼす影響:1.HEK-293細胞にimmature並びにimmature IF1をtransfectionし、24時間後にCF6 10-7M 添加しさらに24時間後にapoptosis 陽性細胞の割合をannexin V-FITC/propidium iodide assay kitを用いて測定した。CF6によるapoptosis細胞増加作用は消失した。
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