培養マクロファージ(Mφ)において、O結合型N-アセチルグルコサミン(O-GlcNAc)修飾は転写因子NF-κBの活性化抑制を介してM1型活性化を抑制し抗炎症的に働くことが示唆された。一方、西洋食負荷ApoE欠損マウスモデルでは、O-GlcNAc修飾増加処置は対照群と比較して動脈硬化病変に有意な影響を与えなかった。本ApoE欠損マウスモデルでは高脂血症とともに高血糖を示すこと、培養MφにおけるO-GlcNAc修飾増加による抗炎症作用は高グルコース条件下で減弱したことから、O-GlcNAc修飾はMφ機能を複雑に制御しており動脈硬化において抗炎症・炎症促進両作用を惹起することが示唆された。
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