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2012 年度 実施状況報告書

好塩基球特異的欠損マウスを用いた気管支喘息の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 24591126
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

玉岡 明洋  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50447471)

研究分担者 烏山 一  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60195013)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード好塩基球/気管支喘息
研究概要

好塩基球は末梢血白血球中に1%未満しか存在しない極少血球細胞であり、組織中に大量に存在する肥満細胞と類似し、また十分な解析ツールがなかったことから特異的機能について長い間解析が進んでこなかった。近年、好塩基球特異的欠損マウスや好塩基球を特異的に除去できる抗体等の解析ツールが開発され、アレルギー疾患や寄生虫感染防御に重要な役割を果たしていることが解明された。
これまで、当学の烏山一研究室を中心に、1)好塩基球がマウス慢性皮膚炎症モデルにおいて遅発型の皮膚腫脹に重要な役割を果たしている、2)IgGによるアナフィラキシーでは好塩基球が重要な役割を果たしている、3)外部寄生虫であるマダニの排除に好塩基球が重要な役割を果たしている(J. Clin. Invest .120: 2867-2875, 2010.) 4)マウス鼻炎モデルで好塩基球除去抗体を用いることで改善が見られる(J. Immunol. 190: 539-548, 2013.)、といった発見がなされてきた。
今回、我々のマウス喘息モデルにおいて、抗好塩基球抗体を応用したモデルでは、明らかな気道炎症の抑制は見られず、仮定に対して否定的なデータが現在まで出ている。また、他施設からの研究結果においても喘息については否定的なデータが出された (J Immunol 188: 1809-18, 2012)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概容で述べた通り、マウス喘息モデル作製、気道抵抗測定、気道洗浄による炎症細胞の回収、抗塩基球抗体の応用まで、順調に進行し、気道洗浄液中の抗塩基球の除去にも成功していることがフローサイトメトリーでも証明されているが、結果、好塩基球除去の喘息への影響は否定的と考えられる結果が出ていることから、今後、モデルの変更等を検討する必要性が出てきている。

今後の研究の推進方策

今後、モデルの変更(好酸球欠損マウス等)を用いて、抗塩基球の役割を検証することを検討している。

次年度の研究費の使用計画

今後、引き続き、マウスモデルの作製、気道抵抗測定、気道洗浄による炎症細胞の回収、抗塩基球抗体の応用までを行い、アレルギー発症機序の解明を行う。研究費は、前年度と同様に実験動物、フローサイトメトリー、抗体、PCR等の研究試薬などの消耗品に使用する予定である。発表可能な結果が得られれば、学会、雑誌への発表を行う予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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