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2012 年度 実施状況報告書

気道アレルギー免疫応答に対するスフィンゴリン脂質系の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24591131
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

西村 善博  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20291453)

研究分担者 小林 和幸  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50403275)
岡田 太郎  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80304088)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード国際情報交換 / 気管支喘息 / 気道炎症 / 気道リモデリング / 治療
研究概要

OVA感作、吸入喘息モデルマウスを用いて、同マウスの肺組織の免疫染色を行ったところ、気道上皮細胞にSPHK(Sphingosine kinase)の発現がみられ、二重染色で粘液の主成分であるMUC5ACとSPHKの発現の共在を認めた。
非選択的S1P阻害薬のDMSを用いて、OVA喘息モデルマウスにフック内投与を行ったところ、気道内への浸潤好酸球数の減少を認め、肺胞洗浄液中の好酸球ペロキシダーゼ活性(EPO活性)の低下が認められた。DMS投与群のEPO活性を喘息マウスと比較するとDMS群は44.9±19.1%の低下を認めた。病理組織においても、気道炎症の抑制、杯細胞増生の抑制効果がDMSには認められた。また、DMS投与群ではメサコリンに対する気道過敏性も抑制されていた。気道内への好酸球遊走に関与するサイトカインであるIL-4やIL-13の肺胞洗浄液中の濃度も、DMS投与で抑制された。気道内への好酸球浸潤抑制機序として、S1P受容体を介した血管透過性の変化を考慮したが、DMS投与群と非投与群で、血管透過性には差が認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

喘息モデルマウスの肺組織を用いた免疫染色によって、SPHKの局在を明らかにし、粘液産生細胞に高発現していることを明らかにした。また、喘息モデルマウスに対するS1P受容体拮抗薬であるDMS投与の実験も、当初の予想通りの結果を得ている。

今後の研究の推進方策

本年度は研究計画書に示した通り、樹状細胞(抗原提示細胞)に焦点を当て、同細胞の抗原提示能に対するS1P受容体の役割を明らかにするため、樹状細胞の抗原輸送能や抗原提示能についてDMS投与マウスと非投与マウスを用いて検討を進めていく。前年度に十分な評価ができなかったSPHKの活性測定を検討するため、前年度予算の一部を本年度に回させていただいた。

次年度の研究費の使用計画

本年度は抗原提示能を評価するための実験を予定しているため、FITC標識OVAの作成コストやFITC標識OVAを吸入させたマウス肺標本の作製費用を要する。また、抗原提示能を評価するためAutoMACSを用いた抗原提示細胞の単離、培養を行うため、AutoMacs用抗体や、細胞培養費用に毛研究費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 喘息モデルマウスにおけるDMSとFTY-720の作用に対する検討2012

    • 著者名/発表者名
      河良崇、小林和幸、石川結美子、船田泰弘、小谷義一、西村善博
    • 学会等名
      第52回日本呼吸科学会学術講演会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20120420-20120422

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公開日: 2014-07-24  

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