研究課題
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の日常身体活動性は、予後と有意な関係を示し、COPD死亡の最大の危険因子とされている。しかし、身体活動性の標準的評価法は現在確立していない。1年目では、本邦で使用可能な3軸加速度計(アクティマーカー)を用い、COPD患者の代表的身体活動性を計測する標準法を構築し、Internal Medicine誌ならびにRespiration誌に掲載された。2年目では、本邦におけるCOPD患者の活動性の特徴を、健常高齢者と比較検討し、いずれの活動強度においてもCOPD患者で有意な活動時間の短縮が認められ、活動内容が高強度になるほど顕著であり、3.0METs以上の強度の活動では約50%低下していることが判明した。また、貼付型気管支拡張薬投与により、比較的高強度の活動時間の延長が確認された。これらの結果は、Respiratory Investigation誌ならびにClinical Research in Pulmonology誌に掲載された。3年目には、継続型運動療法の導入目的に、フライングディスク(FD)競技の安全性と継続性を、在宅酸素療法施行患者を対象に検討した。FD競技は低強度の身体活動であることを証明し、酸素療法患者においても安全に施行でき、参加者の意見も継続参加を希望するものがほとんどであり、身体活動性維持の一つのツールになる可能性が示された。この結果は、Clinical Research in Pulmonology誌に掲載された。さらに、病期と呼吸困難感に応じた薬物療法が、身体活動性の改善効果を示す可能性を確認した。この結果に関しては、まだ論文化には至っていない。
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