研究成果の概要 |
Toll 様受容体(TLR)システムによる抗原依存的な気道分泌調節機序は未解明である。本研究ではTLR2, 3, 4, 5の各サブタイプの気道分泌に対する影響、分泌細胞での発現、細胞内メカニズムを解析した。その結果、慢性気道感染の増悪に強く関与するグラム陰性菌である緑膿菌が有するLPSやFlagellinが、気管粘膜下腺細胞上に発現するTLR4やTLR5をそれぞれ刺激し、NO/cGMP/PKG系を介して分泌を増強することを明らかにした。本研究成果は今後の気道分泌研究をさらに発展させ、将来的には難治性気道炎症疾患の新規治療法の開発にも通じるものである。
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