呼吸器感染症の重症化を防御する因子について研究した。Nrf2は感染時の酸化ストレスや炎症性タンパク産生を抑制する転写因子で、Nrf2を欠く個体ではインフルエンザの肺炎症が増悪することを明らかにした。 p62は酸化ストレスで誘導される多機能タンパクである。レジオネラ感染時のマクロファージでp62はインフラマゾームの活性化、それに引き続く炎症性タンパク産生を抑制し、肺炎症増幅を防御することを明らかにした。 非結核性抗酸菌症の重症化にはリンパ球亜集団(Th1/Th17)のバランスが重要であることを示した。転写因子T-betの欠損はTh17偏移を導き、菌増殖、肺炎症亢進をもたらすことを明らかにした。
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