研究課題
基盤研究(C)
本研究では感受性EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌患者でEGFR-TKIによる初回治療例を対象として、治療開始前、最大効果時、再増大時の3点において、免疫学的パラメーターについて測定することを目的とする。平成24年度では液性免疫:IL-4、IL-6、IL-10、IL-12、IL-17、VEGF、GM-CSF、TGF-βについてELISAのアッセイ系の確立とvaridation、これまでに報告してきた方法での測定値安定性の確認(J Exp Med190 6,875-80,FEBS lett 581:2017-21)、細胞性免疫:CD4+T細胞、CD8+T細胞、Regulatory T細胞(CD4+ CD25+ Foxp3+)、NK細胞、NKT細胞、γδT細胞比率をフローサイトメトリーにより検討するための抗体の選定と測定値安定性の確認をClin Cancer Res 2008;14:6770-9., Miyabayashi T et al.Cancer Immunol Immunother 2011. の方法に基づき行った。サイトカインFACS等を用いたTh1/2の解析については、Miyabayashi T et al.Cancer Immunol Immunother 2011. に基づき、各細胞群はマグネチックビーズによりClin Cancer Res 2008;14:6770-9.の方法で単離し用いた。In vitroにおける各種サイトカインにたいする反応性の検討や特にNKT細胞ではα-galactosyl-ceramide(αGalCel)等に対する反応性や機能解析を検討した。
2: おおむね順調に進展している
平成24年度では液性免疫各種因子についてELISAのアッセイ系の確立とvaridation、細胞性免疫:CD4+T細胞、CD8+T細胞、Regulatory T細胞(CD4+ CD25+ Foxp3+)、NK細胞、NKT細胞、γδT細胞比率をフローサイトメトリーにより検討するための抗体の選定と測定値安定性の確認、サイトカインFACS等を用いたTh1/2の解析、In vitroにおける各種サイトカインにたいする反応性の検討や特にNKT細胞ではα-galactosyl-ceramide(αGalCel)等に対する反応性や機能解析を検討した。予定した検討はほぼ終了している。
今後は本研究の主題であるMyeloid-derived suppressor cells(MDSCs)の解析を行う。マグネチックビーズを用い、Gr-1highLy6G+ Gr-1dimLy6G-群、さらにGr-1dimLy6G-細胞群はLy-6Cの発現によりGr 1dimLy6ChighLy6G-、Gr-1dimLy6ClowLy6G-群に単離後、フローサイトメーターをもちいて細胞純度を確認する。その後、それぞれの細胞群の機能解析を行う。具体的には治療時期における腫瘍量と各細胞群のT細胞増殖能やL-selectin発現に対する影響、制御性T細胞への影響を検討する。またEGFR-TKIによる最大治療効果、無増悪生存期間、全生存期間、腫瘍マーカーの推移等の臨床経過、各上記免疫パラメーターをデータベース化して、蓄積する。
次年度使用額114,202円はマグネチックビーズ購入に使用する。
すべて 2012
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)
Blood
巻: 12 ページ: 2417-2427
Vaccine
巻: 30 ページ: 6190-6197
doi: 10.1016/j.vaccine.2012.07.060.
Annals of Oncology
巻: 1 ページ: 54-59
doi: 10.1093/annonc/mds214.
Oncologist
巻: 17 ページ: 863-870.
doi: 10.1634/theoncologist.2011-0426.