研究成果の概要 |
高脂血症薬であるPPARαアゴニスト(fenofibrate)のマウス肺腫瘍抑制効果を検討した。肥満、高脂血症を自然発症するマウスに化学物質誘発肺増殖性病変を誘発した後、fenofibrateを混餌投与し、30週間後に肺の病理学的解析を行った。混餌投与は肺増殖性病変の発生率と病変数を有意に減少させた。また、血清インシュリン、IGF-1値は 混餌処置により、無処置群と比較して有意に減少した。肺腺癌におけるIGF-1R, p-Akt, p-Erk1/2の発現は混餌投与により低下した。fenofibrateはIGF-1経路の抑制を介してマウス肺増殖性病変抑制に対して効果を示すことが明らかとなった。
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