我々は細胞性免疫誘導型樹状細胞ワクチンが,動物モデルの細胞内寄生菌感染症において極めて有望なワクチンとなることを最近報告した.今回は結核患者の血液を用いて細胞性免疫誘導型樹状細胞ワクチンが,強い細胞性免疫誘導をきたすことを明かにした.結核患者末梢血樹状細胞を通常型,または細胞性免疫誘導型に各種サイトカインにて誘導,結核抗原と共培養し免疫応答を比較した.その結果,細胞性免疫誘導型樹状細胞で通常型樹状細胞に比し有意にIL12p70の産生が亢進し,強い結核抗原特異的T細胞の誘導がなされていることを確認した.これらより結核患者において細胞性免疫誘導型樹状細胞は有望なワクチンとなる可能性が示唆された.
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