研究課題/領域番号 |
24591161
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30291397)
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研究分担者 |
中村 祐太郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60436962)
永田 年 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90275024)
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キーワード | 樹状細胞 / ワクチン / 肺炎球菌 / クラススイッチ |
研究概要 |
本来IgM抗体しか誘導できないはずの多糖体ワクチンである23価肺炎球菌ワクチン (pneumococcal polysaccharide vaccine, PPV23)がIgGやIgA抗体を誘導できる機序を樹状細胞 (dendritic cell, DC) に着目して解明し,その機序をさらに増強する工夫をPPV23に加えることによって,より優れた効果を持った新規肺炎球菌ワクチンを開発するために本年度は,① PPV23が誘導するT細胞非依存性クラス・スイッチにDCが関与していることを証明すること,そして② TLRリガンドなどを使って,PPV23が誘導するT細胞非依存性クラス・スイッチの増強を確認し、さらに③Flt-3L・DNAワクチンの作成を試みた。 まず,マウス骨髄由来DC (BM-DC) の培養し,naive B細胞とPPV23と共培養することによってT細胞非依存性クラス・スイッチの誘導が誘導されることを確認した.さらに,このT細胞非依存性クラス・スイッチにおけるBAFF, APRILの関与していることを明らかにした.この培養系にPPV23共にCpGやLPSなどの各種TLRリガンドを添加して,T細胞非依存性クラス・スイッチが増強されることを確認した.さらに、Flt-3L・DNAワクチンの作成に成功した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Flt-3L・DNAワクチンの作成は成功したが,金粒子にコートしてBALB/cマウスに接種したが,当初予想していたほどの標的蛋白の発現が誘導できなかった.現在,プラスミドの再検討などを行っている.
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今後の研究の推進方策 |
生体に安定的に蛋白誘導できるFlt-3L・DNAワクチンを作成した後に,各種TLRリガンドとFlt-3L・DNAワクチン,PPV23を同時に接種し,生体におけるPPV23特異的IgGおよびIGA抗体の誘導能を検討する.さらに,マウス肺炎球菌モデルにおいて,これらのワクチンを接種して感染防御能の誘導効果を検証する.
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