研究課題/領域番号 |
24591161
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30291397)
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研究分担者 |
中村 祐太郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (60436962)
永田 年 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90275024)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 樹状細胞 / ワクチン / 肺炎球菌 / クラススイッチ |
研究実績の概要 |
本来IgM抗体しか誘導できないはずの多糖体ワクチンである23価肺炎球菌ワクチン(pneumococcal polysaccharide vaccine, PPV23)がIgG抗体やIgA抗体を誘導でき、さらに免疫記憶を賦与することが出来ることをヒトで確認すると共に、その機序をマウスの樹状細胞のT細胞非依存性クラススイッチ機構に着目して検討を行った。肺疾患患者23名、免疫抑制剤内服中の22名の患者にPPV23を接種し、3年間にわたり抗莢膜抗原IgG抗体、IgA抗体を経時的に測定したところ、いずれの患者群においてもワクチン接種前と比べ、有意な血清抗体価の上昇を認め、それは3年間経ても漸減傾向はあるものの維持されていた。また、マウスの肺内樹状細胞を用いた実験では、CD11b陽性DCが、T細胞非存在下においても、LPSと抗CD40抗体添加によって、ナイーブB細胞をIgGおよびIgA産生細胞にクラススイッチさせることを見出した。以上のことから、PPV23のクラススイッチや免疫記憶の誘導作用は、PPVに含まれるTLRリガンドなどが関与して、T細胞非依存性に惹起される可能性が推察された。
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