研究課題
1.Dox投与下にサーファクタントプロテイン(SP)-Dを産生するコンディショナルマウス(iSP-Dマウス)に対し、Dox投与(SP-D産生)あるいはDox非投与(SP-D非産生)下にAlzet mini-osmotic pumpを用いてBLMを1週間かけ持続皮下投与することにより肺胸膜直下に線維化を呈するモデルを作成した。SP-D非存在下ではマウス肺組織中のコラーゲン量ならびに線維化の程度の指標となるAshcroft scoreが有意に上昇しており、BLM誘発肺線維化が増悪することを示した。2.フローサイトメトリーを用いてBLM刺激iSP-Dマウス肺におけるcollagen-1+CXCR4+CD45+fibrocyteの数を検討したところ、day14から21にかけてDox off (SP-D off)群にて肺におけるfibrocyteの占める割合が有意に増加していた。これらfibrocyteが骨髄由来細胞であることを証明するためにGFP発現マウスの骨髄をSP-D K/OマウスとC57BL/6マウスに移植しBLMを投与した。肺組織切片を用いた免疫組織染色にてコラーゲン1とGFPに対する2重染色を行ったところSP-D K/Oマウスにおいてwild typeと比較し有意にコラーゲン1+GFP+細胞、つまり骨髄由来線維芽細胞/fibrocyteが増加していた。3.BLM刺激SP-Dノックアウトマウスに対し外来性SP-Dを経気管的に投与することにより肺線維化を抑制するか検討した。SP-D投与群では非投与群に比較し著明に肺線維化の改善がみられ、コラーゲンアッセイにても肺含有コラーゲン量の有意な低下がみられた。
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